ガス溶接作業主任者の職務|安衛則第315条・第316条
ガス溶接作業主任者が行う仕事(職務)は、労働安全衛生規則で項目ごとに決まっています。
アセチレン溶接装置を使う作業は第315条、ガス集合溶接装置を使う作業は第316条です。2つは似ていますが、項目の数と中身が違います。
この記事では、条文の項目をそのまま整理します。関係法令の科目を勉強するときの基本になる部分です。
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作業主任者は免許を持つ人の中から選任される
労働安全衛生規則 第314条は、事業者は、施行令 第6条第2号の作業(アセチレン溶接装置又はガス集合溶接装置を用いて行う金属の溶接、溶断又は加熱の作業)については、ガス溶接作業主任者免許を有する者のうちから、ガス溶接作業主任者を選任しなければならないとしています。
アセチレン溶接装置の作業での職務(第315条)
| 号 | 職務の要点 |
|---|---|
| 1 | 作業の方法を決定し、作業を指揮すること |
| 2 | 装置の取扱いに従事する労働者に、次のことを行わせること:使用中の発生器に火花を発するおそれのある工具を使わない・衝撃を与えない/ガス漏れの点検は石けん水を使う等安全な方法で/発生器の気鐘の上にみだりに物を置かない/発生器室の出入口の戸を開放しておかない/移動式の発生器へのカーバイドの詰替えは屋外の安全な場所で/カーバイド缶の開封時に衝撃など火花を発するおそれのある行為をしない |
| 3 | 作業を開始するときは装置を点検し、発生器内に空気とアセチレンの混合ガスがあれば排除すること |
| 4 | 安全器は、作業中その水位を容易に確かめられる箇所に置き、1日1回以上点検すること |
| 5 | 装置内の水の凍結を防ぐため保温・加温するときは、温水または蒸気を使う等安全な方法によること |
| 6 | 発生器の使用を休止するときは、水室の水位を、水と残留カーバイドが接触しない状態に保つこと |
| 7 | 発生器の修繕・加工・運搬・格納、または継続して休止するときは、アセチレンとカーバイドを完全に除去すること |
| 8 | カーバイドのかすは、ガスによる危険がなくなるまでかすだめに入れる等安全に処置すること |
| 9 | 作業に従事する労働者の保護眼鏡と保護手袋の使用状況を監視すること |
| 10 | ガス溶接作業主任者免許証を携帯すること |
出典:労働安全衛生規則 第315条(e-Gov法令検索)。表は条文を要約したものです。
ガス集合溶接装置の作業での職務(第316条)
| 号 | 職務の要点 |
|---|---|
| 1 | 作業の方法を決定し、作業を指揮すること |
| 2 | ガス集合装置の取扱いに従事する労働者に、次のことを行わせること:容器の口金と配管の取付け口に付いた油類・じんあい等を除去する/容器を取り替えたら口金と取付け口のガス漏れを点検し、配管内のガスと空気の混合ガスを排除する/ガス漏れの点検は石けん水を使う等安全な方法で/バルブやコックの開閉を静かに行う |
| 3 | ガスの容器の取替えの作業に立ち会うこと |
| 4 | 作業を開始するときは、ホース・吹管・ホースバンド等の器具を点検し、損傷や摩耗でガスや酸素が漏れるおそれがあれば補修し、または取り替えること |
| 5 | 安全器は、作業中その機能を容易に確かめられる箇所に置き、1日1回以上点検すること |
| 6 | 作業に従事する労働者の保護眼鏡と保護手袋の使用状況を監視すること |
| 7 | ガス溶接作業主任者免許証を携帯すること |
出典:労働安全衛生規則 第316条(e-Gov法令検索)。表は条文を要約したものです。
2つの条文の違い
| 項目 | 第315条(アセチレン溶接装置) | 第316条(ガス集合溶接装置) |
|---|---|---|
| 号の数 | 10号 | 7号 |
| 安全器の点検 | 水位を容易に確かめられる箇所に置き、1日1回以上 | 機能を容易に確かめられる箇所に置き、1日1回以上 |
| この条文にだけある項目 | 発生器・カーバイド・凍結防止に関する項目 | 容器の取替えへの立会い、ホース・吹管等の器具の点検 |
| 共通の項目 | 作業の方法の決定と指揮/保護眼鏡・保護手袋の使用状況の監視/免許証の携帯/ガス漏れの点検は石けん水等の安全な方法で | |
装置の定期自主検査(第317条)
職務とは別に、事業者には装置の定期自主検査の義務があります。
- アセチレン溶接装置とガス集合溶接装置(配管のうち地下に埋設された部分を除く)は、1年以内ごとに1回、定期に、損傷・変形・腐食等の有無と機能について自主検査を行う
- 1年を超えて使わない期間は検査しなくてよいが、使用を再開する際に検査する
- 異常を認めたら、補修その他必要な措置を講じた後でなければ使用してはならない
- 検査年月日・検査方法・検査箇所・検査の結果・検査を実施した者の氏名・補修等の措置の内容を記録し、3年間保存する
試験での使い方
職務と自主検査は「関係法令」の科目の範囲に入ります(試験範囲の記事)。数字(1日1回以上・1年以内ごとに1回・3年間)と、どちらの条文の項目かを区別して覚えておくと整理しやすくなります。
練習問題(全19問・無料)には、関係法令の問題も入っています。
出典
- 選任・職務・定期自主検査:労働安全衛生規則 第314条〜第317条(e-Gov法令検索)
- 対象の作業:労働安全衛生法施行令 第6条第2号(e-Gov法令検索)