ガス溶接作業主任者は合格だけでは免許が出ない|交付の条件
ガス溶接作業主任者の試験は、受験資格がなく誰でも受けられます。
ただし、試験に合格しただけで免許を受けられるとは限りません。免許を受けられる人は、労働安全衛生規則の別表第四で決まっているためです。
この記事では、条文と安全衛生技術試験協会の案内をもとに、免許を受けるための条件と、合格後の手続きを整理します。
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免許を受けられる人は法令で決まっている
労働安全衛生規則 第62条は、免許を受けることができる者を「別表第四の上欄に掲げる免許の種類に応じて、同表の下欄に掲げる者」と定めています。
ガス溶接作業主任者免許の欄には、「試験に合格したこと」に加えて、学歴・訓練・資格・実務経験の組み合わせが書かれています。つまり、合格は条件の一部です。
合格したうえで、次のどれかに当たる人が免許を受けられる
別表第四のガス溶接作業主任者免許の項・第1号は、「次のいずれかに掲げる者であつて、ガス溶接作業主任者免許試験に合格したもの」としています。内容を表にまとめます。
| 区分 | 条件 | その後の実務経験 |
|---|---|---|
| イ | ガス溶接技能講習を修了した者 | 3年以上 |
| ロ | 大学・高等専門学校で、溶接に関する学科を専攻して卒業した者 | 定めなし |
| ハ | 大学・高等専門学校で、工学または化学に関する学科を専攻して卒業した者(学士の学位を授与された者などを含む) | 1年以上 |
| ニ | 塑性加工科・構造物鉄工科・配管科の職種の職業訓練指導員免許を受けた者 | 定めなし |
| ホ | 普通職業訓練の金属加工系溶接科の訓練を修了した者 | 2年以上 |
| ヘ | 鉄工・建築板金・工場板金・配管の1級または2級の技能検定に合格した者 | 1年以上 |
| ト | 旧保安技術職員国家試験規則による溶接係員試験に合格した者 | 1年以上 |
| チ | その他厚生労働大臣が定める者 | ― |
「実務経験」は、条文ではいずれも「ガス溶接等の業務に従事した経験」です。学校や訓練の条件に当たらない場合は、イ(ガス溶接技能講習の修了+その後3年以上の経験)などの条件を見ることになります。
出典:労働安全衛生規則 別表第四(e-Gov法令検索)。表は条文を要約したものです。正確な文言は条文で確認してください。
試験を受けずに免許を受けられる人もいる
別表第四の第2号は、職業能力開発総合大学校が行う指導員訓練のうち、塑性加工科または溶接科の訓練を修了した者を挙げています。第3号は「その他厚生労働大臣が定める者」です。
安全衛生技術試験協会の案内には、塑性加工科の職種に係る職業訓練指導員免許を受けた者は無試験で免許が受けられる(免許規程第2条第8号)と書かれています。
満18歳に満たない人は免許を受けられない
労働安全衛生規則 第63条は、ガス溶接作業主任者免許について、満十八歳に満たない者を欠格事項としています。
安全衛生技術試験協会の案内でも、満18歳に満たない者には免許証は交付されないので、満18歳になってから免許申請をするよう書かれています。
合格したあとの免許申請の流れ
安全衛生技術試験協会の「合格後の手続き」には、次の流れが書かれています。
- 「免許試験合格通知書」を受け取る
- 都道府県労働局・各労働基準監督署・各センターで配布している免許申請書に記入する
- 免許試験合格通知書と必要書類を添えて、東京労働局免許証発行センターに免許申請をする
この手続きをしないと免許証は交付されません。
また、平成24年4月1日以降にガス溶接作業主任者試験を受けて合格した人は、免許申請の際に、実務経験等を証する書類の添付が必要です。ただし、免許試験合格通知書に「法令改正前の受験資格を有することを確認済み。」と印書されている場合は省略できます。免許申請時には本人確認証明書も必要です。
受験する前に確かめておきたいこと
- 受験資格は不要でも、免許を受けるには上の表のどれかに当たる必要があります。
- 自分がどの区分に当たるか、実務経験の年数が足りているかを、受験の前に確認しておくと安心です。
- 試験の申込みと日程は試験日と申込みの記事、合格基準は合格率の記事にまとめています。
出典
- 免許を受けることができる者・欠格事項:労働安全衛生規則 第62条・第63条・別表第四(e-Gov法令検索)
- 無試験で免許が受けられる場合:安全衛生技術試験協会「ガス溶接作業主任者の紹介」
- 免許申請の流れ・必要書類:安全衛生技術試験協会「合格後の手続き」